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肥満外来

大阪で肥満外来をお探しの方へ

大阪で肥満外来をお探しの方へ肥満とは、BMI(Body Mass Index:体格指数)が25以上である状態を指します。肥満は、糖尿病・脂質異常症・高血圧症、大腸がん、肝臓がんなどのリスクを上昇させるリスク因子です。近年では学会でも肥満症を病気と捉え、治療を積極的に行う流れになってきています。
肥満外来では、生活習慣病などの合併症の予防や改善を図りつつ、重大なリスク因子である肥満の解消を目指します。生活習慣指導、薬物療法による医学的根拠のある治療を行いますので、どうぞ安心してご相談ください。
当院の肥満外来で行われる診療には、保険適応薬を使った治療と自費診療薬を使った治療があります。

当院の肥満外来の特徴

堺なかむら総合クリニックの肥満外来の特徴をご紹介します。

女性医師にも相談できる

女性医師にも相談できる女性の方で肥満、体重、食生活などのことを男性医師に相談しにくい・本音で話せないという方は少なくありません。
女性の場合は、生理や妊娠・出産・授乳といった、男性にはないライフイベントを経験します。また、更年期障害も、男性と比べると顕著に現れます。
当院の肥満外来では、女性医師が診療を一貫して担当することができます。女性患者さまも、安心してご相談ください。
※男性医師の担当をご希望の場合にも、その旨をお伝えください。対応させて頂きます。

最新式のマシーンで運動療法ができます

バイク、トレッドミル、最新式の筋トレマシーンを使い、
運動生理学、理学療法、人間工学の科学的根拠に基づいて肥満の運動指導をさせて頂きます。

WEB予約が可能

WEB予約が可能当院では、24時間365日利用可能のWEB予約に対応しております。
お仕事や学校、家事などで日中お忙しい方も、思い立った時にご予約いただけます。当院は、平日は19時30分まで、土曜日も9~12時の診療を行っています。

肥満外来は保険適用で受診できる?

当院では、肥満を治療すべき病気と捉え、糖尿病・高血圧症・脂質異常症といった生活習慣病と同じように「治すべきもの」として、肥満外来を行っております。
保険診療として肥満の治療を行うためには、合併しやすい生活習慣病、逆流性食道炎などの病気と並行して減量治療(ダイエット)を行う必要があります。
BMI 35以上の高度肥満と診断された場合には、病気の合併の有無に関係なく、サノレックスや漢方等の保険適応薬の適用となります。また、糖尿病をお持ちの方は、GLP-1製剤のリベルサスや、SGLT-2阻害薬のフォシーガ、ビグアナイド薬のメトホルミンなどの減量効果のあるお薬を保険適用として使用頂けます。
また、自費診療薬を用いて医師の指導下で治療も行っております。

肥満外来の治療

当院の肥満外来では、生活習慣の見直し、薬物療法、肥満合併症の治療を行います。

生活習慣の見直し

生活習慣の見直し食事療法、運動療法を中心に行います。
食事療法では、栄養バランスの良い、適量の食事を摂っていただきます。何か特定のものがまったく食べられない、極端に食事量を減らすということはいたしません。無理なく、継続しやすい食事療法を行っていきます。
運動療法においても、できるだけ好きな運動を、年齢・体重などに合った適切な強度で継続していきます。
また当院でバイク、トレッドミル、最新式の筋トレマシーンを使い、
運動生理学、理学療法、人間工学の科学的根拠に基づいて肥満の運動指導もおこなえます。
なお、変形性膝関節症を合併している方など、運動療法が難しい場合には食事療法が中心となります。その他、十分に睡眠をとること、規則正しく生活を送ること、禁煙なども大切になります。

薬物療法

マジンドール(サノレックス)

中枢神経に作用して食欲を抑える薬です。体のエネルギーの消費を促進したり、新陳代謝を活発化させる効果もあり、減量へとつながります。
口の渇き、吐き気、便秘などの副作用が生じることがありますが、重い副作用が出ることはほとんどありません。
※緑内障の方、うつ病の方には使用できません。

GLP-1受容体作動薬(リベルサス等)

GLP-1受容体作動薬とは、血糖値を下げる働きを持ち、小腸から分泌されるホルモンの1つであるGLP-1(ジーエルピーワン)を、体の外から補う薬です。2型糖尿病の治療薬として、広く使用されています。以前はビクトーザ、トルリシティ、オゼンピックといった注射製剤しかありませんでしたが、現在ではリベルサス(一般名:セマグルチド)という経口製剤(飲み薬)が登場しています。食欲中枢に作用して食欲を抑えたり、胃腸の働きを抑えて満腹感を保つ作用があることから、肥満である糖尿病の方に特に有効となる薬です。また、胃腸での食べ物の吸収、糖分の吸収を緩やかにする作用もあることから、食後血糖値の急上昇を防ぐとともに、食後の高血糖を低下させる効果も期待できます。
リベルサスは、1日1回内服します。朝、起床時に空腹の状態で1錠をコップ半分程度(120mL以下)の水で内服し、その後30分は飲食を避けることが、しっかりと効果を得るためのポイントとなります。

リベルサスの主なリスク・副作用
  • 胃腸の不調

もっとも頻度が高い副作用が、胃腸の不調です。特に吐き気、下痢といった副作用は、全体の5%以上の割合で認められます。ただ、胃腸の不調が起こりやすいのは飲み始めの初期であり、内服を継続しているうちに、平均2~3週間程度で出にくくなります。軽い胃もたれ、1日2回程度の軟便であれば、通常は内服を継続していきます。

  • 低血糖症状・膵炎

胃腸の不調以外で起こり得る副作用としては、低血糖症状と膵炎が挙げられます。
ヒトの体には、血糖を一定に保つためのホルモンや糖代謝のシステムがありますが、そのシステムの力を超えて血糖値が下がってしまうと、冷や汗、震え、頻脈、脱力、めまいといった低血糖症状が現れます。
リベルサスを含むGLP-1受容体作動薬は、血糖値が低い場合にはインスリンを分泌しません。そのため他の糖尿病治療薬と比べると低血糖に陥ることは少ないとされています。
※DPP4阻害薬などの他の糖尿病治療薬と一緒に内服した場合には、低血糖症状が出やすくなります。

  • 膵炎

0.1%というごく稀な副作用として、膵炎が起こることがあります。
みぞおちからへその上のあたりにかけて強い腹痛が続く場合には、すぐにリベルサスの内服を中止し、医師に連絡してください。

SGLT2阻害薬

SGLT2(エスジーエルティーツー)阻害薬も、2型糖尿病の治療を目的として開発された薬です。
腎臓から尿中に糖分を排泄する働きを持ち、1日1回の内服によって摂取カロリーを抑制し、減量効果が得られます。
肥満に使用される代表的なSGLT2阻害薬には、カナグル、フォシーガ、スーグラが挙げられます。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

肥満治療に使用される代表的な漢方薬です。
内臓脂肪型の肥満でポッコリとお腹が出ている方、食欲旺盛な方に適しています。排便を促す作用、余分な水分を排出する作用も報告されています。
ごく稀に腹部不快感、食欲不振といった副作用を感じる方がおられ、その場合には薬剤の変更を行います。

大柴胡湯(だいさいことう)

もともと筋肉質でガッチリしている男性が、ストレスでお腹が出てきたようなパターンに適しています。
ストレスを原因とする肥満に伴う肩こり、頭痛、神経症、便秘などの改善も期待できます。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

筋肉量の少ない女性が水太りしたパターン、むくみやすい方に適しています。
体質としては、色白で筋肉がやわらかく、疲れを感じやすい方に合っています。

その他の抗肥満薬

メトグルコ(メトホルミン)

糖尿病の治療薬であり、減量効果があることが知られています。昔からある薬で、薬価も安いのが特徴です。

SSRI(フルボキサミン)、トピナ(トピラマート)

ストレスなどで発作的・衝動的に無茶食いをしてしまい、食欲をコントロールできない「神経性過食症」の方に使用することがあります。

肥満合併症の治療

糖尿病・高血圧症・脂質異常症の治療、心臓病・脳血管疾患の予防、変形性膝関節症・骨粗鬆症といった整形外科的な治療を行います。また肥満の方は大腸がん、肝臓がんを合併しやすいことから、がん化のおそれのある大腸ポリープを切除したり、腹部エコーで肝臓がんをチェックしたりといったことも大切になります。
また、減量手術という方法がとられることもあります。6カ月以上の内科的な治療で十分な効果が得られない、18~60歳の原発性肥満(二次性肥満でない)が主な適応となります。これに加え、①減量が主な目的の場合はBMI35以上、②生活習慣病などの治療が主な目的の場合はBMI32以上、というBMIに関する条件も付帯します。
国内で主に行われる肥満手術は「腹腔鏡下スリーブ胃切除術」です。胃の8割以上を切除し、胃をバナナ型に細くする手術です。手術によって胃の容量が100ml程度になるため、食事摂取量が抑えられ、減量が期待できます。

肥満外来の流れ

1初診・検査

患者さまの肥満が原発性であるか二次性であるかを調べるため、血糖値、ホルモンの値、腫瘍マーカーも含めた血液検査を行います。
加えて、血管疾患、筋骨格疾患などの合併症を調べる検査を行う場合もあります。心臓・膝などに問題があるまま通常の運動療法を行うと、合併症が悪化して減量治療を中断せざるを得ない場合があるためです。具体的には、胸部レントゲン検査や心電図検査で不整脈や心不全の有無を、膝のレントゲン検査で変形性膝関節症の有無や程度を調べることになります。
また、脂肪肝や胆石、肝臓がんなどの合併が疑われる場合には腹部エコーを、食道がんや大腸がんなどの合併が疑われる場合には内視鏡検査を行うこともあります。

2治療開始

治療開始当院では、①認知行動療法に基づいた医師の指導、②食事療法、③薬物療法の3本柱で患者さまの減量をサポートします。もちろん、膝などの筋骨格の問題がない場合には、運動療法も組み合わせます。当院はマジンドール(サノレックス)や漢方薬やGLP-1製剤やSGLT2阻害薬(糖尿病をお持ちの方)といった保険適用薬の他に、自費診療薬も取り扱っております。
医師が健康・合併症をチェックしながら肥満の治療を行って参りますので、患者さまは安心して減量に取り組んでいただけます。

肥満外来でよくある質問

コロナなどのストレスで太る理由はなんですか?

あるアンケート調査によると、約35%の人が「コロナが影響して太った」と回答しています。外出機会の減少などもあるかと思いますが、ストレスも大きく影響しているものと考えられます。
ストレスがかかると、脳の視床下部から信号が出て、副腎皮質から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールには食欲を増進させ、お腹周りに脂肪をつけようとする働きがあります。
つまり、ストレスは過食だけでなく、脂肪がつきやすくなる原因にもなり、この2つの原因が重なることで太ってしまうのです。コルチゾールは本来は飢餓状態の時に分泌されるホルモンですが、ストレスによって脳が錯覚を起こすために分泌が盛んになり、「ストレスで太る」ということが起こります。

「寝るだけで痩せれる」ってホントですか?

あるデータによると、7~8時間の睡眠時間を確保している人がもっとも太りにくく、それ以下の睡眠時間の人は太りやすいことが分かっています。たとえば5時間睡眠だと肥満率が50%、4時間以下の場合は73%、上昇します。
睡眠時間が短いと、空腹ホルモン(グレリン)の量が増え、逆に満腹ホルモン(レプチン)が減った状態になります。すると、食欲が増して過食傾向となり、特にケーキやラーメンといった高カロリーの食品を欲してしまいます。
「寝るだけで痩せる」ための具体的な方法としては、23時に寝床に入り、7時までに起床するのが理想と言われています。「そんな時間に眠くならない」という意見もあるかと思いますが、大切なのは「眠くなるようにもっていく」ことです。睡眠衛生という概念に基づいて、そのためのポイントを3つ、ご紹介します。

  1. 身体の温度を下げてから寝る
    もっとも重要なポイントです。私たちの身体は、体温が下がる時に眠くなるようになっています。そのため、お風呂は就寝の2時間前までに、遅くても1時間前までに済ませるようにしましょう。残業で遅くなるという人は、帰宅後まずお風呂に入ることをおすすめします。
    寝る前は、汗をかくような運動は避け、ストレッチ程度に留めましょう。
  2. 寝る前に強い光を浴びない
    次いで重要なのは、寝る前に強い光を浴びないことです。
    現代社会では、夜間でも日中のような明るさの中で生活するのが当たり前になっています。こうした環境にいると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制されます。本来であれば夜になり暗くなれば自然に分泌されるメラトニンが、スマホ、テレビ、パソコン、明るすぎる照明などの強い光を浴びることで分泌されずに、眠くならないのです。
    そのため、就寝時間の1時間前、遅くとも30分前までには、スマホ・テレビ・パソコンを使用しないこと、部屋の明かりを暗めにすることをおすすめします。また、この時間帯に、汗をかかない程度のヨガやストレッチをしたり、音楽を聴くのも良いでしょう。自分と向き合う時間を作ることも、睡眠衛生の改善、メンタルの安定といった効果が期待できます。
  3. 寝る直前は食べない・飲まない
    寝る直前の飲食は、胃腸の働きを活発にさせます。日中であれば問題ありませんが、夜間の場合は胃腸が活発に動くことで、睡眠の質が低下してしまうのです。
    喉が渇いている場合に適量の水を飲むのは構いませんが、ガブガブと飲んだり、食べたりすることは避けなければなりません。

うつにならない肥満外来のダイエットとは?

肥満の方は、背景に社会的・心理的な問題を抱えていることが少なくありません。実際に、気分障害の代表である「うつ病」の罹患率が、肥満でない方よりも55%も高くなります。
反対に、うつ病の方が無茶食い衝動や不安障害によって過食を繰り返し、肥満になるというケースも多いため、まさに肥満とうつ病は悪循環の関係にあると言えます。
一般に、肥満の方には以下のような特性があると言われています。

  1. 自己評価が低い
  2. 困難な問題を回避しがち
  3. 感情をコントロールするのが苦手

「①」の理由によって不安感が強く、「②」の理由によって現状を正しく認識できず、「③」の理由のために嫌な感情を食事以外に向けられない、ということで、太りやすくなってしまいます。
そのため、必要な方にはメンタルをコントロールするためのお薬をサポートとして導入することがあります。これにより、ダイエットに取り組みやすい状態となります。

肥満外来のメンタルサポートはどんなことをしますか?

肥満外来で実際に行うメンタルサポートには、「認知行動療法」や「薬物療法」があります。
メンタルサポートにおいて特に重要となるのが、認知行動療法です。グラフ化体重記録表に毎日体重を記録することが、セルフモニタリングの第一歩となります。 認知ができてからは、その改善のために「80%くらいは達成できそうな目標」を1~2つ立て、実行に移します。
その上で、必要な場合には薬物療法を取り入れます。もっとも副作用が少なく導入しやすいお薬は、「抑肝散(よくかんさん)」という漢方薬です。衝動的な食行動、うつ症状などに有効であり、1日3回、食前に内服します。 その他のお薬としては、SSRI(フルボキサミンなど)を使用することがあります。こちらは、糖尿病を持つ方の血糖の改善効果、体重減少効果が報告されています。少量であれば、強い副作用もありません。
また症例によっては、少量の睡眠薬、抗不安薬を組み合わせることもあります。