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下痢

水のような下痢、腹痛と共に下痢が続いていませんか?

水のような下痢、急な下痢、繰り返しの下痢があると、気分が沈んでしまいます。仕事や勉強、家事などがしっかりできない、とお困りの方も少なくないかもしれません。
一方で、「いつものことだから」と、下痢が当たり前の症状になっている方もいるようです。数日ですっかり良くなるような短期間の下痢であればそれほど心配ありませんが、下痢が続く場合には、何らかの病気を疑う必要があります。

水のような下痢、腹痛と共に下痢が続いていませんか?
  • 毎日下痢が続いている
  • 1日に何度もトイレに行く
  • 頻繁に下痢になる
  • 下痢と便秘を繰り返している
  • 腹痛と共に下痢が出る
  • 便に血液や粘液が混ざっている
  • 発熱や吐き気などの他の症状がある
  • 同じものを食べた人がいっせいに下痢になった
  • 下痢止めが手放せない
  • ひどい下痢で生活に支障が出ている

上記のような症状、お悩みがございましたら、お早めに当院にご相談ください。

下痢の原因と症状

下痢の原因としてまず多くの人が思い浮かべるのが、食べ過ぎや飲み過ぎ、刺激物や冷たいものの摂り過ぎなどの食生活の乱れです。その他の原因としては、ウイルス・細菌感染、薬の副作用、大腸の病気などが挙げられます。
症状として下痢と併発しやすいものとしては、腹痛、便秘、血便、発熱、吐き気・嘔吐などが挙げられます。下痢に加えて発熱や嘔吐がある場合には、脱水症状にも注意する必要があります。

急性下痢

急性下痢の多くは、ウイルス・細菌の感染を原因とします。
次いで、食生活の乱れ、薬の副作用なども原因として考えられます。

慢性下痢(3、4週以上続く下痢)

慢性下痢の原因として多いのは、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸がん、過敏性腸症候群などの大腸の病気です。過敏性腸症候群はストレスが主な原因と考えられているため、ストレスが間接的に下痢を引き起こすということも言えます。
その他、急性下痢と同様に、薬の副作用で慢性下痢が生じることもあります。服用しているお薬がある方は、お薬手帳をお持ちください。

下痢の場合に考えられる病気

下痢を伴う病気には、以下のようなものがあります。

感染性胃腸炎

ウイルスや細菌への感染によって引き起こされる胃腸炎です。
原因となる病原体には、ノロウイルス、ロタウイルス、病原性大腸菌(O-157など)、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などが挙げられます。
激しい下痢に加えて、腹痛、発熱、吐き気・嘔吐などの症状も伴います。

過敏性腸症候群(IBS)

検査をしても器質的な問題が見つからないにも関わらず、腹痛を伴う下痢や便秘が慢性化してしまう病気です。下痢型、便秘型、混合型に分けられます。特に下痢型では1日に何度もトイレに駆け込むほどお腹を下し、外出が困難になることもあります。
ストレスが発症に影響しているものと考えられ、緊張したり集中したりする時に決まって症状が出るといった場合には過敏性腸症候群が疑われます。

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炎症性腸疾患
(潰瘍性大腸炎・クローン病)

大腸にびらんや潰瘍が生じる「潰瘍性大腸炎」、大腸・小腸を中心とした消化管に炎症が生じる「クローン病」は、いずれも炎症性腸疾患に分類され、難病の指定を受けています。
下痢の他、下腹部の違和感、血便・粘血便、発熱、腹痛、体重減少などの症状が見られます。

潰瘍性大腸炎について
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虚血性腸炎

大腸の血流が障害され、大腸粘膜で炎症が生じる病気です。動脈硬化の進行などが主な原因となります。
下痢、腹痛などの症状が見られます。その他、痛みに付随して冷や汗、吐き気などの症状が見られることもあります。

大腸ポリープ

大腸粘膜に発生するいぼ状の隆起です。
多くは無症状ですが、大きくなると、便が細くなる、腹痛、腹部膨満感、血便、粘血便などの症状が見られることがあります。下痢については、大腸ポリープによって引き起こされるというよりも、共通するリスク因子(食生活の乱れなど)を持っているため、併発しやすいと言えます。

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大腸がん

大腸がんは、初期にはほとんど症状が見られません。
ある程度進行すると、血便、下痢、便秘、便が細くなる、腹痛、体重減少、貧血などの症状が見られます。下痢と便秘を繰り返すというケースもあります。

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慢性膵炎

膵臓の持続的な炎症によって、細胞の線維化、膵臓機能の低下を招く病気です。
下痢、体重減少、白っぽい便(脂肪便)、みぞおちや背中の痛みなどの症状が見られます。

下痢の場合の検査

下痢の場合の検査下痢の状態、他の症状の有無、最近の食生活、服用中の薬、既往歴・家族歴などをお伺いした上で、腹部の触診、血液検査、腹部超音波検査などを行います。
また大腸の病気が疑われる場合には、大腸内視鏡検査を行います。疑わしい病変を採取して病理検査を行ったり、大腸ポリープをその場で切除したりといったことも可能です。
当院では、麻酔(鎮静剤)を用いた、苦痛・不安のほとんどない大腸内視鏡検査を行っています。

大腸内視鏡検査について
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下痢の治し方

下痢の原因に応じた治療が必要になります。

急性下痢

細菌感染を原因とする場合には、抗菌薬を使用します。一方、ウイルス感染を原因とする場合には、特効薬はありませんので、ウイルスの自然な排出を待つことになります。病原体の排出の妨げとなるため、原則として下痢止めは使用しません。
症状が落ち着くまでは、消化の良いものを摂る、または絶食をして、胃腸を休めます。ただし、水分は小まめに摂取してください。発熱、嘔吐がある場合には脱水症状に十分に注意しなければなりません。水分摂取さえ難しいという場合には、点滴治療・入院が必要になります。

慢性下痢

原因となる疾患が見つかれば、その疾患に応じた治療を行い、症状の改善を図ります。
食事については、消化の良いものを少量ずつ摂るようにし、刺激物、脂っこい物、アルコールなどは避けます。
薬の副作用によって慢性下痢になっている場合には、その薬の中止や種類の変更を検討します。なお、自己判断で服用をやめることはしないでください。

下痢になった際の食事

急性下痢の場合は、消化の良いものを摂る、または絶食をします。慢性下痢の場合、多くは絶食は不要ですが、消化の良いものを摂った方が良いことには変わりありません。

おすすめの食事メニュー

消化の良い食事メニューをご紹介します。調理法としては、煮る・蒸す・茹でるといった、油を使わない方法がおすすめです。

おすすめの食事メニュー
  • お粥、玉子がゆ
  • うどん
  • 食パン
  • 親子丼、玉子丼
  • 白身魚の煮物
  • 豆腐
  • リンゴ
  • ヨーグルト